体験記

研修医体験記(4)

2016年8月5日11:03 AM

はじめまして

僕は、精神科医3年目の医局員です。今回こちらの研修体験記で、僕が昭和大学精神医学講座への入局に至るまでの経緯、そして入局後の精神科医としての経験について紹介させていたします。皆さまの進路を決めるにあたっての参考となれば幸いです。

まず僕がお伝えしたいことは、昭和大学精神医学講座はとても素晴らしいということです(理由については後述します)。入局したばかりの時にそう実感しましたが、入局3年目を迎え、改めてここに入局してよかったと思っています。

僕は精神科医になることを、研修医2年目のローテーションで精神科を回った時点で決めていました。その時、精神科医として大切なことを自分なりに考えた結果、

①治療の中心である薬物療法をしっかり行えること
②とにかく臨床での経験値を上げること

この2点が非常に大切なのではないか、という結論に至りました。そしてその条件を満たす病院を自分の足で回ってみて探そうと考え、研修医2年目の中旬から病院見学を始めました。

見学では、他大学の精神科や、都内の大きな市中病院や比較的小規模な市中病院など、さまざまな病院を回りました。そんな中、研修医2年目の10月に見学したのが昭和大学精神医学講座の烏山病院でした。見学のきっかけは、友人や先輩の精神科医からの評判でした。

この病院は大学附属病院にも関わらず単科精神科病院であり、加えて急性期治療に携わっていることが、僕の考えた「薬物治療をしっかり学び、臨床での経験数を上げる」という目標にピッタリだと感じました。そして何より、すばらしい医局員の先輩方にめぐり会えた事が大きかったと感じています。熱心に仕事に励みながらも、和やかでユーモアを忘れない、そんな先輩方が作る雰囲気はとても居心地がよく、それまでに見学したどの病院にもない、ポジティブな力を感じました。見学してみて、ここで間違いない、と実感した僕はその日のうちに入局届を書いてしまったくらいです(笑)

こうして晴れて入局し、精神科医としての1年目を迎えることができました。1年目は同期の10人のメンバーと共に烏山病院の勤務となりましたが、僕の経験にとって大きかった事は、やはりすばらしい先輩方の存在でした。直属の上級医の先生が薬理学を専門とされていたので、非常に多くの薬物療法の知識を得ることが出来ました。さらに、担当医として主体的に治療を考えながらも、大事な部分では上級医の先生に支えていただけたので、臆することなく自らの治療を実践することが出来ました。大きく成長できたと実感しています。他の先輩方も気さくな方ばかりで、いつも優しく接して頂きました。同期のメンバーとは全員とものすごく仲良くなったため、とても楽しい日々を過ごすことが出来ました。色々な面で多くの方々に助けられながら成長し、精神科医としての基礎をしっかりと学ぶことが出来た1年でした。

2年目以降は昭和大学附属横浜市北部病院での勤務となりました。ここは精神科病床を持つ総合病院で、リエゾンをはじめとする他科との関わりにおいても新たな経験を積むことができています。さらに、この病院では、精神科の緊急入院の一形式である措置入院をすべきか判定する措置鑑定を行っています。ベテランの精神保健指定医の先生方の措置鑑定に頻繁に同席して学ぶ事ができ、他の大学病院ではなかなか出来ない、恵まれた経験をしていると感じています。また、烏山病院よりは小さな医局ですが、小ささゆえの団結力、助け合いの精神を育むことが出来、精神科医としてのみではなく、人間としてもより成長できていると実感しております。

まだまだ勉強することが多い駆け出しの精神科医ですが、昭和大学精神医学講座のあたたかい医局員の皆さまに支えられながら、日々成長できていると実感する幸せな毎日です。みなさまもぜひ、見学にいらしてください。