体験記

「精神保健指定医を取得して~資格を取得したことの重み~」

2016年12月27日4:18 PM

入局5年目医局員

平成28年8月3日午後7時、東京都保健福祉局から電話で、精神保健指定医の資格が無事に認定されたとの連絡がありました。平成27年7月初めに指定医レポートを提出してから1年以上、待ちに待った合格通知でしたので感激もひとしおでした。9月から指定医業務を始めましたが、措置鑑定や行動制限の告知などするたびに、患者さんの人権にかかわる決定権を有する資格を取得したことの重みを噛みしめています。

昨年から今年にかけて、精神保健指定医の不正取得事件や、障がい者施設での大量殺人事件など、大事件が立て続けに起きて精神科業界は揺れに揺れています。私が勤務している昭和大学横浜市北部病院でも、措置鑑定の件数はここ1-2年で著明に増加しています。世間の注目が精神科業界に集まり、精神保健指定医の審査がよりいっそう厳しくなった中で無事に資格が取得できたのは医局の先生方の指導のおかげであり非常に感謝しております。

入局してから5年目となり、いままでのことを思い返しますと、本当に入局してよかったと思います。忙しかったですが、目の前の仕事をがむしゃらにこなすだけでいつのまにか症例は集まりましたし、困ったときは常に上級医が治療の相談にのってくださいました。入局せずに単科病院で研修していたらここまで手厚い指導は受けられなかったでしょうし、症例集めにも苦労したでしょう。大学病院は教育機関ですから指導熱心な先生方ばかりですし、昭和大学ほど大学病院内での精神科病床数が多いところは稀有だと思います。このような恵まれた環境で精神科研修ができていることをとてもありがたく思います。

今後も日々精進し、後輩の指導にも力をいれていきたい所存です。ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。