医局の生活・イベント

「はじめての口頭発表~心理教育・家族教育ネットワーク第20回研究集会」

2017年3月9日12:30 PM

この度、新潟県にて開催された「心理教育・家族教育ネットワーク第20回研究集会」(http://jnpf.net/)にて発表の機会を頂きましたので、ご報告させて頂きます。私は入局1年目で、学会での発表はポスター発表も含めて今回が2回目の経験でした。

会場の新潟コンベンションセンター 朱鷺メッセ

私は入局するまで、学会での発表はもちろん参加すらしたことがなく、学会発表に対して「勉強好きの頭が良い人だけがするもの」、「上の先生に言われて嫌々ながら取り組むことになる、ものすごく大変な難しいもの」等の相当偏った印象を持っていました。

しかし入局してみると、上級医の先生方は臨床の傍ら盛んに研究や学会発表を行い、楽しみながら学会へ参加している様子で、自分が持っていた前述のイメージは少し違うのかもしれないと考えるようになりました。

そんな中、昨年の夏前に上級医の先生から「先生も学会で発表してみたら?」と気軽な感じでご提案頂き、2015年度の当院入院患者におけるアディクション問題の併存率と併存性障害治療プログラム受講率の調査を行い、昨年9月の学会で併存率の調査結果を、今回は治療プログラム受講率の調査結果を発表させて頂く運びとなりました。

発表未経験の身としては、データ収集も統計作業も資料作りも何もかも分からないことばかりで不安で一杯でしたが、上級医の先生の懇切丁寧なご指導のもと、どちらの発表も予想していたよりもずっとスムーズに準備を進めることができました。

発表当日、夕方に予定されている自分の発表時間までは緊張していて他の人の発表を聞けるような心の余裕はないだろう…と思っていましたが、実際は興味深い発表が多く、緊張を忘れて様々な発表を拝聴することができました。

私は昨年4月から亜急性期病棟に配属されており、統合失調症患者に対する心理教育プログラムや併存性障害治療プログラムに毎週参加しています。そのため、他院で行われている同様のプログラムに関する発表等には特に興味を持って聞かせて頂きました。また、性問題行動や摂食障害に対する心理教育プログラムや家族教室など、経験したことのない分野についても知ることができ、大変勉強になりました。

発表自体は少々緊張してしまい、満足な出来とは言い難いものだったと感じていますが、上級医の先生や一緒に学会へ参加した薬剤師や作業療法士等のスタッフの方々に見守られてなんとか無事に終えることができました。その夜、達成感を感じながら皆で食べたお寿司のおいしさは格別でした!

この1年間、上記2回以外にも数回の学会参加を経験し、学会というのは入局前に考えていたような難しいものではなく、なかなか楽しい勉強の場だと感じられるようになりました。発表についてもまだまだ上級医の先生に頼ってばかりではありますが、以前のように「大変でつらいもの」という印象は薄れ、機会を頂ければまた取り組みたいと考えております。

臨床のみならず研究の教育体制も整っている環境に感謝し、今後も日々精進して参りたいと思います。

入局1年目専修医

 

学会「心理教育・家族教育ネットワーク 第20回研究集会」
日時「平成29年2月24-25日」
会場「新潟県・朱鷺メッセ」
演題「一般精神科病院における併存性障害治療プログラム受講率の調査」

 

 

併存性障害:内因性疾患とアディクション問題を併存している病状